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【FSP】ポイント制度もマーケティング戦略の一つ

2016年4月に発表されたイオングループの新ポイントサービス【WAON POINT】は、先行するTポイント・Pontaポイントのようにイオングループ以外でも利用できる共通ポイントサービスとして2016年6月以降に展開していくというニュースが流れました。

参照元:イオン株式会社

http://www.aeon.info/news/2016_1/pdf/160409R_1_1.pdf

 

実はこういったポイント制度もマーケティング手法の一つである、【FSP<Frequent Shoppers Program>】という高頻度来店客優遇策、俗にいう囲い込み戦略というものです。

上位20%の顧客が売上高80%を占めている

FSPを導入する背景は、優良顧客に対する優遇戦略を行うことで、さらに顧客に好意を持ってもらい、さらなる来店を促します。売り上げの多い順に顧客をリストアップしていくと、なんと上位20%の顧客で売り上げの80%を占め、一方下位の50%の顧客は10%未満の売り上げでなることが多くなります。<20-80(パレート)の法則>

上記のイオンの例でいくと、優良顧客は今まで以上にポイントを貯めやすく、使いやすくなり、これまでに取りこぼしていた新規の顧客開拓にもWAONポイントカードは貢献します。また、ポイントカードを利用してビッグデータ基盤を構築する旨もニュースリリースに記載されています。

顧客の購入データは財産

WAONポイントカードを利用して購入したデータを蓄積していくと、商品の購買層・トレンド・店舗ごとの顧客年齢層などのデータを収集することができ、そのデータを活用してさらにニーズにあった商品展開・キャンペーン展開を行っていくことで、売り上げ増加が見込めます。顧客のデータは売り上げ増加のための財産になるということですね。

FSPは多くの企業で活用されている

イオンのような小売業ではFSPと呼ばれますが、JAL・ANA・UAなど、航空会社ではFFP(フリークエント・フライヤーズ・プログラム)、ヒルトン・マリオット・ルートインなどのホテル業界ではFTP(フリークエント・トラベラーズ・プログラム)と、呼び方が変わります。名前は違えど基本的に考え方は同じで優良顧客への優遇で一致しています。

まとめ

・FSPとは、優良顧客をさらに優遇して再度の利用を促す手法

・顧客データはさらなる売り上げ増加のための財産

・FSPは名前は違えど、様々な企業で採用されている

顧客の囲い込み戦略は私たちの生活にも直結する話題なので、目が離せないですね!