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【ポジショニング】市場における自社の立ち位置

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ターゲティングで参入する市場を決めたあとは、その市場で自社がどのような立ち位置なのかを確認します。具体的には競合他社と自社の商品・事業を比較してみましょう。例えば自社の開発した車用のエンジンが競合よりも優れているならば、エンジンの燃費や走行性能を武器にマーケティング活動を行います。

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競合が手薄な市場を狙う

当然、市場において競合がほとんどいない手薄なところほど、自社にとって有利になります。自社の車のデザインが他社よりも優れているならば、30代・40代向けのデザインの車を開発するのもよいですが、競合が少ない60代・50代向けの安全かつシンプルなデザインの車を作るのもよいかもしれません。

ポーターによる4つの分類

シェアによってポジショニングを決める方法もあります。ハーバード大学の<マイケル・E・ポーター>は企業のポジショニングを次の4つに分類しています。

・マーケット・リーダー

市場シェアがNo.1の企業。潤沢な経営資源を生かして市場全体を支配する。広いシェアに安価な商品を投入するなど、競合を圧倒します。

・マーケット・チャレンジャー

市場シェアがNo.2の企業。リーダーと差別化し、得意分野に資源を集中して戦う。多少価格が上がっても、付加価値による差別化を計ります。

・マーケット・フォロワー

市場シェアがNo.3以下の企業。リーダーやチャレンジャーを模倣し、上位の取りこぼしを狙う。商品をよく分析し、その隙をついていきます。

・マーケット・ニッチャー

市場シェアは業界内では低いため、大企業やほかの企業と競合せず、小さな領域に集中して生き残ります。あえてニッチな市場に資源を特化することで、一点突破を狙うこともあります。

自社のシェアによるポジショニングをもとに、自社と市場にあわせた戦略を検討していきましょう。

マインドシェアを獲得する

マインドシェアとは、顧客の心の中での占有率といえます。ポテトチップスならカルビー、日本車ならトヨタといったように、なんとなく思い浮かぶこの分野はこの企業というイメージです。

顧客の心の中で自社の存在価値をどのように高めていくかが肝心あり、この会社は安心できるという企業イメージもマインドシェアの一種です。こういったよいイメージを集め定着させることで、市場でのシェアも高まっていくという考え方です。

マインドシェアの提唱者の一人である<ジャック・トラウト>は自身の著書で【企業が顧客からどのようにイメージされているかをつかみ、必要ならポジショニングを再定義するべである】としています。日本マクドナルドの鶏肉の事件のように、生活者のマインドは変わりやすいことから、常にマインドを把握するように努めましょう。

まとめ

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・競合な手薄な市場を狙うことで、自社にとって有利になる

・ポーターによる4つの分類で、自社のシェアにあわせた戦い方を選ぶ

・マインドシェアを獲得することで、自社のシェアを伸ばしていくことができる。反対に悪いイメージが一度つくと、払しょくも難しい

ポジショニング決定のうえで、ターゲティングやセグメンテーションを再考する必要もでてくることがありますが、STPの順番にとらわれず、柔軟に検討しましょう。