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【イノベーター理論】新商品が浸透するまで

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この世にない新しい商品が生み出されたとき、すぐ商品に飛びつく人と敬遠する人がいます。人によって反応は異なりますが、この違いもまた顧客層の違いと分類できます。マーケティングではこういった顧客層の違いを分類する【イノベーター理論】という考え方があります。

イノベーター理論で5つに顧客を分類する

イノベーター理論による分類は5つあり、新商品を採用するはやさに応じて分類されています。

1,イノベーター

革新者 全体の2.5%を占める。新商品が出ると、最初に購入する人々。

2,アーリーアダプター

初期採用者 全体の13.5%を占める。流行に敏感な人々で、市場の拡大と商品普及のカギを握る人々。

3,アーリーマジョリティー

初期多数採用者 全体の34%を占める。平均より早く商品を購入しており、2の初期採用者の影響を受けやすい。

4,レイトマジョリティー

後期追随者 全体の34%を占める。多くの人が購入した後に購入。

5,ラガード

遅滞者 全体の16%を占める。保守派であり、トレンドに流がされない。そもそも商品をあまり買わない。

例えると、iPhoneがSoftbankから発売されたとき、3Gの初期ロットに迷わず飛びついた人がイノベーター。Windowsを10にアップデートせずに様子をうかがっている人をレイトマジョリティーと言えます。基本的に新商品導入初期、とりわけPC関連はなんだか買うのが怖い・不良品が多いイメージがありますが、それを度外視して早期導入をする人のことを指して革新者<イノベーター>と呼んでいます。

新商品はそう易々と売れてくれない

iPhone3Gの場合は、appleブランドにすでにファンが大勢いました、ファンの購入により爆発的に普及しましたが、通常は新商品はそんなに簡単に普及しません。2のアーリーアダプターと3のアーリーマジョリティの間にとても深い谷があり、それを飛び越えないと世間一般に普及しないといわれています。この谷のことをキャズム(谷)といいます。

イノベーターの2.5%、アーリーアダプターの13.5%、あわせて市場シェア16%を超えて市場に浸透できるかどうかがキャズムを飛び越えるためのポイントになります。

もちろん新商品がまったく売れないことは多々ありますので、各社商品に差別化を行ったり、キャンペーンや広告を駆使しています。

まとめ

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・新商品を世間に広めるには、谷(キャズム)がある

・谷を越えられないと、市場には浸透しない

・市場の16%を超えるための商品力・販売方法が重要になってくる

何故商品が売れないのかを考えると、市場の想定がそもそも間違っていたり、必要とされていないものであったり、代替品がすでに世間にあったり、ニーズはあっても価格的な問題で浸透しないこともあります。原因を特定して販売戦略を策定するのはマーケターの腕の見せ所ですが、最初の商品開発の段階から市場調査は入念に行いましょう。