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【時事】イオン・花王のトラック物流改革 物流がユーザーに与える影響

 

 

 

【ニュースからみるマーケティング事例研究】

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2016年6月4日、日本経済新聞の朝刊はイオンと花王の物流改革についての記事が1面でした。

イオン・花王でトラック物流改革 運転手不足解消へ :日本経済新聞

同紙によると、通常は1泊2日かけて往復していたトラックを、日帰りで往復できるようにリレー形式に変更を月内にも行うということです。この物流改革のメリットはトラックドライバーの人手不足の解消と物流費の削減ができることにあると同紙は伝えています。

物流は重要な役目を担う

近年飛躍的に物流のシステムは進化していますが、マーケターにとって物流は頭を抱えて検討するべき重要な要素です。

至極当たり前ですが、素晴らしい商品が開発できても、商品が顧客手元に来なければ意味がありません。また、エブリデー・ロー・プライスを掲げる多くの小売業にとって、物流は大きなコストの1つだからです。そしてそのコストはそのまま消費者である私たちが販売価格として負担することになります。

ハンバーガー屋さんのコスト

コストについて、ハンバーガーを販売するお店で考えてみましょう(毎度ハンバーガーで恐縮ですが)。シンプルなハンバーガー1つが100円だとすると、原材料の原価は20円~50円程度にものぼります。シンプルとはいえ、牛肉・バンズ・ケチャップ・オニオン・ピクルス・マスタードぐらい入っていないと売れないでしょうから、必然原価も上がってしまいます。

では残りがすべて店の利益かといわれると、実はそうでもありません。コストがかかっています。テナントビルの賃料や電気ガス水道の料金、フランチャイズのハンバーガー屋さんならロイヤリティ、これらは問答無用でかかる固定費です。

さらに商品を作るための原材料の輸送費・人を雇う人件費・広告看板費用などなど、書ききれないほど多様な費用がかかります。これらのコストを計算にいれてハンバーガー1つの値段を設定するわけです。実際のところ、ハンバーガー1つ100円のうち、5円でもお店の利益になれば超がつくほど優秀ではないでしょうか。100円という価格設定をするためにも、コストの削減は非常に重要です。

配送業の需要は右肩上がり

小売りの形が商店街・百貨店・スーパーからコンビニに変わったように、現代ではインターネットショッピングが主流になりつつあります。楽天市場・Amazonを利用すると、宅配便で自宅まで配送してくれます。物流を担う企業は楽天のように店舗から自宅へ届けるのにも活躍し、Amazonのように一旦倉庫に商品を集めてから注文者宅へ配送するのにも役立っています。トラック運転手が不足するのもうなづけてしまいます。

まとめ

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・物流は企業にとってコスト的にもサービス的にも重要

・物流コストは価格にも影響がでる

・インターネットの発展で配送業大活躍。人手不足解消のための対策が必要

イオンと花王による物流改革は、今後他社も追随して効率的な物流への改革をすすめることでしょう。世の中の変化に柔軟に対応しましょう。