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3つのイノベーション

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イノベーションとは【技術革新】【新しい活用方法】【新機軸】【新しい捉え方】など、今までにない方法や物・考え方を作り出すときに用いられる言葉です。ビジネスの現場でも頻繁に使われる単語ですが、「意味は?」と聞かれると躊躇してしまう言葉の一つではないでしょうか。

イノベーションは3つに分類できる

<ハーバード・ビジネス・スクール>の【クレイトン・クリステンセン】教授は、イノベーションは大きく分けて3つ分類できるとしています。

【エンパワリング・イノベーション】

以前は専門的で高価だった製品・サービスを手軽に、しかも安く購入できるようにし、新たな雇用をも生み出すイノベーション(例:パソコンなど)

【持続的イノベーション】

古い製品・サービスを新しく置き換えていくイノベーション(例:車など)

【エフィシェンシー・イノベーション】

既存の商品を、効率的に提供するイノベーション(例:会計ソフト・保険など)

事業用が主流だったパソコンを個人でも利用できるようにしたappleや、ガソリンカー主流の市場にハイブリッドカーを投入したトヨタ、EV車を導入するテスラなど、さらによい商品を生み出すチャレンジをし続け、イノベーションを起こした企業は数多くあります。また、保険の営業を訪問販売からコンサルティング営業、インターネット保険へと効率的にしていくのもイノベーションです。

破壊的イノベーションとは

イノベーションには既存製品の価値を否定してしまうようなインパクトがあるイノベーション、【破壊的イノベーション】も存在します。

ベンチャー企業などが新技術を開発したり、斬新なサービスを提供することで誕生します。最初は市場が小さいので、大企業は無視してしまいがちです。そのため、大企業は新興市場への参入が遅れる傾向にあります。参入するころには、破壊的イノベーションを起こした企業が先行して市場を掌握してしまっています。この現象を【イノベーションのジレンマ】といいます。

appleがiPhoneを導入後、ゲーム機を使っていた顧客はスマホのゲームに流れ込みました。スマホの普及とともにスマホゲームも一気に普及したためです。このような破壊的なイノベーションが起きているときに、大企業の任天堂やバンダイが早期にスマホゲームに参入しなかったのは何故なのでしょうか。

ざっと思いつくだけでもまず最初の障害は上層部と株主でしょう。大企業は1つの市場に参入するにも上層部・株主の意向に左右されます。小さな市場を無視してしまうのは、こういった経営陣の判断でもあるのです。

蛇足ではありますが、こういった意思決定でビジネスチャンスを逃してしまわないように【株式会社】ではなく【合同会社】で設立する企業も増えています。合同会社は会社に出資した人(=社員 合同会社に出資をすると社員となり、通常勤務している人は従業員)の過半数の同意があれば意思決定を行うことができます。設立のコスト的にも信用的にも株式会社のほうが上位な会社な気もしてしまいますが、市場の波を捉えるのに適している構造なのは合同会社です。

まとめ

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・イノベーションは大きく3つにわけることができる

・イノベーションを起こすということは、今よりも良い状況になるということ

・今の産業を駆逐する【破壊的イノベーション】も存在する

イノベーションが起きることにより、私たちの生活の水準が高くなることでしょう。その反面、新技術に駆逐される産業も必ず出てきます。こういった新陳代謝はどこの産業にもあるものですから、柔軟に状況に対応できる準備も経営者には必要です。